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歯周病治療
歯周病が及ぼす全身への影響について

歯周病と早産の関係についてまとめました。
当院で実際にあった、歯周病と赤ちゃんに関わる感動物語歯周病はプラーク(細菌のかたまり)が原因で起こります。このプラークはブラッシングで除去されずにいると、日を増すごとに毒性の強い細菌層に変化(バイオフィルム化)、増殖し、歯周組織の破壊が始まります。
しかし私たちの体には細菌と戦う免疫細胞(防衛力)があり、日々戦ってくれていますが、細菌が増殖したり、様々なリスク因子によって防衛力を上回ると炎症が進みます。日本人の成人の70%がかかっていると言われ、進行すると歯の周囲の骨を失い、グラグラになり、抜歯に至ります。
人生百年時代と言われますが、高齢になっても子供や孫に迷惑をかけることもなく、元気に暮らすことは理想です。ところが、歯を失うとそれがとても難しくなってしまいます。歯がなくなっても入れ歯にすればいいやと考えがちですが、入れ歯でもなんでも食べられるとおっしゃる方も、食事の内容をお聞きすると、うどんやご飯など炭水化物中心の食事になっている場合がとても多いです。糖質中心の食事は糖尿病が進行しやすくなり、タンパクやミネラル不足で、筋力が衰え、骨折に繋がりやすく、寝たきりから痴呆という残念なレールに乗っている日本人はとても多いようです。その大きな要因の一つが歯がなくて、食べられるものが糖質中心だから※とされています。
※参考文献:歯科発 アクティブライフプロモーション21 健康増進からフレイル予防まで
初期〜中等度までは、しっかりした治療とセルフケアで治る可能性が高いですが、重度の場合進行を止めることが難しいため、早期の取り掛かりがとても大切です。
主なリスク因子
喫煙、歯列不正、全身疾患、不良補綴(歯の被せ物が合わない ブカブカ)、全身疾患(糖尿病など)、ストレス、遺伝的要因、薬の副作用、感染などがあります。
特に子供の場合は遺伝や感染に注意が必要です。そのため、当院では歯科衛生士担当制(患者さん1人に1人の衛生士が担当)を導入しています。家族間での歯周病菌の感染が大きな原因の一つとされていて、ご両親が重度の歯周病の場合、その子供の歯を守るためには早い段階からの管理と指導が必要です。担当衛生士はご両親や祖父母の口腔内の状態をできるだけ把握し、家族単位で管理することを理想としています。

歯周病は、早期管理が最も大切です
当院にあと5~10年早くおいでになれば、治すことができたのに、という患者さんもいらっしゃいます。痛みやぐらぐらするといった症状などが出てしまってからでは手遅れになるケースもあります。当院では歯周病が活動期にあるのかどうかを位相差顕微鏡で調べ、担当衛生士によるカウンセリングを行い、歯周治療をスタートさせます。
歯周ポケットが深く、歯石取りで痛みのある場合は麻酔して痛みを少なくすることも可能ですので、お気軽にご相談ください。